出会いの音プラハより Vol.4
演奏会 2007年10月28日
パズデラさんとの出会いが、私の音楽人生をどれほど豊かにしてくれたか、言葉で語ることは難しいです。この10年、チェコと日本、またベルリンでのたくさんのコンサートで共演の機会をいただきましたが、これほど共演を重ねることが出来ると、10年前に出あった時に想像できたでしょうか。
パズデラさんとの出会いがもしなかったら、“一人”でなく“二人”で音楽をすることがこんなにも自由で楽しく、大きな喜びになることを、私は永久に知ることはなかったのではないかとさえ思います。私にとってパズデラさんと共演することは、新しい自分を発見することでもあり、実際にはチェコと日本に離れていて、違う世界で生きている時間がほとんどであっても、パズデラさんは私にとってはいつも、自分の一部のように感じられる存在なのです。ですから彼がヨーロッパのあちこちでソリストとして、またシュターミッツ・カルテットのファースト・ヴァイオリニストとして活躍し、また素晴らしい教師として精力的に後進の指導に当たられている、そのことすべてが私にとって、とてもうれしいことなのです。
今回の日本ツァーは、今までと少し違うものになるようにも思えます。今までの、“チェコのヴァイオリニストとしての本領を発揮する”というプログラムからショーソン、フランクという、言わば歴史的にもヴァイオリンのための代表的な作品が並ぶ今回のプログラムで、またパズデラさんの音楽がどんな風にほとばしり出るのか、期待が膨らみます。私にとっては新しい作品との出会い、そしてパズデラさんとの新たな出会いがほんとうに楽しみな、今秋です。
志村 泉
2007年5月